鳥篭の夢

集う縁・Ⅰ/砂漠の王1



「それにしても・・・お久しぶりですね。
ご無事で何よりです、エドガーさん」
「ああ。漸く仲間と会う事が出来て俺も人心地つけたよ。
達が無事で本当に良かった」

ふと笑みを向けるエドガーさんは本当に心からそう感じていらっしゃるようでした。
あれからほぼ一年経っていますが、それまでお1人だったのでしょうか?

「しかしだ。エドガー殿、先程は何故を止めた?
あの者達はフィガロに関する情報を持っているようだったが」
「ああ。それに関してだが・・・先程の4人組はフィガロ城の地下に捕らえていた賊でね。
私が此処にいる事を知られたくなかったんだ。
頭目はいないようだが・・・あの話しぶりでは脱獄の際に力尽きたようだな」

それからエドガーさんは強く拳を握りしめます。

「それ以外にも、フィガロ城が砂漠から浮上しないという話も聞いてね。
通常潜行なら問題は無いが、もし地中でトラブルが起こったのであれば相当危険な状況だろう」
「危険な状況・・・ですか」
「あの城は砂中でも間違いなく進める独自のルートを確保していて、特殊な機械を使って空気を循環させる事で排熱や換気が出来る仕組みにはなっている。
食糧が持つ限りは潜行し続けても何ら問題はないんだ。
ただ・・・エンジントラブルが起こったとすれば話は別だ。
長期間、潜行したまま全機能が停止状態したとなると、空気は循環せず城内の酸素はいずれ尽きて呼吸困難に陥るだろう。
そうなればフィガロは全滅する」

全滅・・・・・・。

「そうであれば余計にあの方々からお話を聞きたいですね」
「だが生憎と俺の顔は奴らに割れているからな・・・」

でしたら、どうするべきか。

「そこでに頼みたい事がある」
「私にですか・・・?」

キョトンとする私に、エドガーさんはどこか楽しそうに笑いました。

「ああ。俺と一緒に悪党になってくれ」
「ぇ?」


・・・・・・と、それはとても衝撃的なお言葉ですが。
ちゃんとお話を聞いてみれば、つまりは変装をして悪党のフリをしてくれ、との事。
確かに材料さえあれば簡易の髪染めを調合する事も可能ですけれど・・・。

「わざわざ悪人にならなくても良いのでは?」
「そちらの方が気取られないだろう?手っ取り早く、かつ平和的に情報を入手したい。
それにあいつらが牢から此処までどうやって来たのかも気になるしな。
頭目がおらず統率力の取れていない奴等であれば丸め込むのは簡単だろう」
「まぁ、それは確かに。平和的で済むならその方が良いですしね。
でも髪染めだと効果の割には髪が痛みますよ。折角綺麗な髪をしてらっしゃるのに・・・」

何だか勿体無いですね。
エドガーさんの綺麗な蜂蜜色の髪を眺めていれば、不意に私の髪の毛も一房掬い取られます。

「俺はの髪の方が綺麗だと思うがな。まるで金糸と銀糸を縒り集めたようだ。
確かにこの艶やかな髪が傷んでしまうのであれば俺1人でも構わないが・・・」
「あ。いえ、私は構わないのですけれど」
「そうかい?そう言って貰えると助かる。
何かあった時の戦力は多いに越した事はないし、ならば剣技にしても魔法にしても・・勿論調剤に関しても心強いからね」

むむ、なんて誉め上手なのでしょうか。
そんな風に言われてしまうと少し調子に乗ってしまいそうになりますからね?

「ただ本当に染めてしまうのは良くないですし・・・少し改良してみます。
それよりも後の問題は・・・・・・」

ちらとレオさんの方へと視線を向けます。

「流石に私はあまりそういった演技などの真似事は向かないのだが」
「そうだと思いました」

嘘が吐けないタイプですよね、レオさんは。
と言っても私も得意という訳ではないですよ?オペラ座での演技練習にお付き合いした程度で。

「ならば後から来て貰うのが一番か。
周囲に気取られずに背後をついて来る・・というのは可能か?」
「ああ、その程度であれば大丈夫だ」
「フェッカ。貴方はレオさんと一緒にいてくださいね」

あ。お2人共、そんな嫌そうな顔をしてもダメですからね?
フェッカの羽色はとても目立ちますから一緒に行動する訳にはいきませんし。
そこから万が一私達がバレては意味がありませんから。

「レオ将軍の事と言い、その鳥の事と言い・・・には他にも聞きたい事は色々あるが。
すまない。先にこの件を片付けさせてくれるかい?」
「ええ、勿論です」

優先すべきは人命ですから。

即興で偽名・・・エドガーさんが“ジェフ”、私が“ジェラド”と名乗る事。
そして兄妹で元々盗賊家業をしていた、という簡単な設定だけ組みました。
あまり設定を作りすぎると何かあった時に破綻しますから程々に。
調薬も封印かと思いましたが・・・この程度なら特技の範疇だと許可が出ましたから一安心です。
封印するのはお互いの魔法と、エドガーさんが機械ですね。流石にこれはバレバレですし。

「後はその話し方も何とかしてくれよ?レディ。
荒くれものが丁寧な喋り方なんてしてたら格好がつかないからね」
「喋り方はお互い様かと思いますよ?エドガーさん。
それと、あんまり女性にご挨拶と称してお声掛けしない方が良いかと」
「そうしたいが、礼儀として染み付いてしまっているからね。
良ければが止めてくれ」
「分かりました。では軟派癖のある兄を止める妹、という事で」
「手厳しいな」

いえいえ、致し方ないかと。
というか軟派癖のある荒くれ者って如何なんでしょうか?

「でも荒くれものっぽい喋り方・・・ですか」
「そう構えなくても良いんじゃないか。
少し口の悪い妹程度で何とかなるだろうしな」
「ああ、なるほどです」

リルムみたいな。
でしたら少し真似させてもらうとしましょうか。

「俺もどこぞの流離いのギャンブラーの真似でもさせてもらうさ」

私が“口の悪い妹”でリルムをイメージすると分かっていて言ったのでしょう。
少しだけ意地悪そうな顔をするエドガーさんに、私はくすくすと笑って見せるのでした。

それからお互いの格好を何とかしようと荒くれ者っぽい?うーん、何というか少しラフなイメージになる服飾雑貨を一通り揃えます。
髪染めは、染料を他の物と組み合わせる事で落としやすいけれどしっかり色付くようなものに。
一応、髪色は鈍くくすんだ銀色にしてみました。これならば本人をイメージしにくいかと。
普段より髪の毛も簡単に纏めるようにして・・・・と。うん、なかなか上出来では無いでしょうか。

「ほう。髪の色や格好が変わるだけでこんなにも様変わりするものなのだな」
「お褒めいただき光栄です」

一通り変装を終えた私達にレオさんの感嘆の声が落ちて、思わず笑みが零れます。

「ですが私は別にこんな格好しなくても良かったのでは?」
「動きやすそうで良いじゃないか。
何時もの服装ではやはり落ち着いた印象を与えてしまうし、今の方が悪者感は出るぞ」

適当に言ってますよね?何ですか、悪者感って。
まぁ旅をしてそうには見えるかも知れませんが・・・・ズボンとはいえ丈が短かったり肌が出ているのは落ち着かないと言いますか。
上は上着を羽織れるからマシですが・・・むむ。
エドガーさんも冒険者風な格好を着崩してはいますが、何処と無く気品があるような。
まぁこれは仕方ないのでしょうけれども。一国の王様ですしね。

「髪色が同じになった事もあるのだろうが、確かに兄妹と言われれば納得出来るだろうな」
「レオさんにそう言っていただけると安心します」
「ではレオ将軍、すまないが此処から早速作戦を開始する。
貴方は私達が部屋を出た後、数刻してから部屋を出て我々の動向を追ってくれ。
他にも何か情報を入手出来そうであればそちらも頼む」
「承知した」
「フェッカも情報収集お願いしますね」

じっと私の顔を見つめてから、フェッカはふいと顔を背けました。
頑なに喋らない方向でいくつもりですかね。まぁエドガーさんは鋭いですから。
とにかく、その反応は了承したととりますからね?

「我々も何か危険がありそうであれば介入させてもらうが。
余程の事が無い限りは2人に任せるつもりだ。どうか気をつけてくれ」
「ありがとうございます」
「では行ってくる」

部屋の扉を閉めて、エドガーさんはニヤリと少し悪い笑顔。

「さて。では作戦開始としようか。
これから頼んだぞ、可愛いジェラド」
「・・・しょうがないなぁ。
ジェフお兄ちゃんの為に、私もちょっぴり頑張ってあげるよ」

なんて言えばリルムらしくなりますかね?
一度面食らったような表情になられましたが、それから破顔して頭を撫でられました。
あ、いえ。落ちやすい染料にしましたからあまり触ってはいけないのですけれど。

とにかく、作戦開始と参りましょう!


「あいつらがまだいると良いんだが・・・」

酒場の扉を開けると、まだざわざわとしていますね。
声の中心は・・・・・・ああ、やっぱり。まだいらっしゃいましたか。
お酒を飲みながら・・・手書きでしょうか?その地図を眺めながらも頭を抱えてらっしゃいます。

「これも大体のルートだろ?」
「俺、途中ちょっとあやふやだしなぁ」
「だがこれを抜けないとフィガロ城には辿り着けないし、宝なんて夢のまた夢だぜ」
「とは言え、俺達だけじゃあの洞窟は攻略出来ねぇし・・・・」

はー。と4人でため息を吐いて・・・何だか困ってらっしゃる様子です。
それにツカツカと歩み寄ると、エドガーさんは思い切り机に手をつきました。

「よぉ。面白い話してるな、詳しく聞かせてくれよ」
「なっ!誰だテメェはっ!」
「俺か?俺は荒くれ者のジェフって名さ。
なぁ、ジェラド。お前も聞きたいだろ?噂の“フィガロ城”だぜ」

此方に話を振られて、私は肩を竦めてみます。

「そうだねー。でもさ、今フィガロのお城って沈んでるんでしょ?
私はデマだと思うけどなぁ。砂の中からなんて出てこれないじゃん」

うーん、即興だとやはり喋り方が難しいですね。
リルムらしく出来ているでしょうか?

「ふふんっ。これだから素人は困るってんだ。
俺達は沈んだフィガロの牢から出てきたんだからな」
「ほう。それは興味深い話じゃないか。
砂に埋もれた城の牢からどう出てきたんだ?」
「あん?そんな事知ってどうす・・・っ───」

言いかけた言葉は、エドガーさんの射抜くような視線で止まりました。
ごくりと唾を飲み込んだのが分かります。

「何、俺も噂で聞いた事のあるフィガロの宝ってのに興味があってな。
是非とも拝んでみたいと思ってたんだ。
王様不在で好機だってトコまで掴んで今回の話だろ?どうしたもんかって妹と話してたのさ。
いやぁ、だがどうやら俺はツいてるらしい。何せ───」

鋭いままの視線で、エドガーさんは不敵に笑いました。

「お前らと会えたんだからな。
知ってるんだろ?フィガロの城内に侵入し、宝を手に入れる方法を」

暫くの静寂。・・・ああ、やはり少し焦ってますね?エドガーさん。
威圧感が強すぎて皆さん萎縮してしまってますし。仕方ありません。
私はエドガーさんへと近付くとペチンと軽く額を叩きました。

「こらこら、お兄ちゃんってば。そんなに怖い顔してたらお宝が逃げちゃうでしょ?
・・・・・・じゃなかった。お宝の在処を知ってる人達だ」

えへへ。と、リルムのように照れ笑いを見せれば、僅かに空気が弛緩します。
直後、まるで時が動き出したように男性達は地面へと座り込みました。

「あれ、どうしたの?大丈夫??」

暢気に訊ねれば何度も頷いて返されます。
ふふ、これで緊張の糸も切れましたかね?

「ああ。悪いな、ジェラド。俺とした事が焦っちまったらしい」
「仕方ないよ。だって念願のお宝だもんね。
私もとっても気になるもん」

そう。エドガーさんの大切な“国民”というお宝の無事が気になりますから間違いではないかと。
ふわりと優しく一度私の頬を撫でると、エドガーさんは男性達へと向き直りました。

「別について来いとは言わない。道程を紙にでも書いてくれりゃ良い。
礼に此処の飯代と情報料位は支払ってやるさ・・・こんなもんでどうだ?」

エドガーさんが布袋を投げればジャラリと鈍い金属音がします。
その重量感から相当入れてらっしゃいますね?
言葉と現物に、慌てたように男達は何事かをヒソヒソと囁きあいます。
暫く彼らを眺めて待てば、結論が出たのでしょう。男性達はエドガーさんへと向き直りました。

「確かにこれは魅力的だが・・・。だからってあんた等を死地に向かわせる訳にはいかねぇ。
俺達が通ってきた大ミミズの洞窟にはうじゃうじゃ魔物がいて・・俺達のボスもそこで・・・・・・。
いくらお宝が欲しいからって、女連れで攻略しようなんて甘い考えが通じる場所じゃ───」
「ほう、ジェラドへの侮辱なら許せないぞ。
こいつはお前らより強いぜ?何てったって今まで俺達2人で生きてきたんだからな」
「そしてお兄ちゃんは私よりもっと強いんだよね。
だから大丈夫だよ。心配してくれてありがと」

死地に向かわせる訳には行かない、と。見ず知らずの人間を思いやれるのですから。
している事はともかく、性根は悪党ではないのでしょう。
他人なんて知らないと報酬だけ貰う事も出来ましたしね。

「確かにあの鋭い眼光と気迫はタダモンじゃねぇ。
もし・・・もし、あの魔物の巣を通り抜けれんなら・・・・・・。
いや、俺達こそお願いしたい!頼む。俺達のボスになってくれないか!!?」

んん?

「どういう事だ?」

唐突な土下座に、流石のエドガーさんも怪訝な表情をされてますね。

「俺達だけじゃあの洞窟は攻略出来ねぇし、宝の在処も分からねぇ・・・。
でも、俺達は宝を手に入れたいんだ!フィガロの宝をっ!!」
「んー、何か訳ありってやつだったりする?」

並々ならぬ気迫は感じますけれど。

「・・・・・・俺達を逃がしてくれた前のボスに報いたい。
フィガロの宝を手に入れて、それで弔いにしてやりてぇんだ!」
「勿論、前のボスの事にあんた等を巻き込むのは筋違いだって分かってんだ。
あんたを新しいボスにして・・なんて、虫の良い話だって事もな。
だがボスは行く宛の無い俺達を助けてくれた。だからその恩に報いたい。
ボスは死んじまったけど・・・それでも、あの宝を手に入れてやりたいんだ!」

お1人は泣いてしまわれて・・・あらあら、どうしましょうか?
チラリとエドガーさんを見れば頷いて返されますから。ではお願いしますね。

「頼むよ!宝は勿論、あんた達の物にして良い!そりゃ当然だ!!
俺達はあんたの下にいて、あんたはボスなんだからさ。
だけどせめて宝を手に入れたって報告がしたいんだ!そうでもしなきゃ俺達は前に進めねぇよ!」

言葉に、エドガーさんはニヤリと笑いました。

「へぇ、良いな。そんだけ覚悟があるって言うなら俺がお前等のボスになってやる。
ただし、死ぬ気で俺についてこいよ」
「良いのか!?」
「あ、ああ!ありがとうございます、ジェフの兄貴ィっ!」

・・・・・・ジェフの兄貴。

「うう・・・っ。すまねぇっす、俺達の事情に付き合わせちまって」
「ああ、もー。ほらほら。男なんだから泣いたらダメだよ。
どっちにしろ私達の目的と一致するんだから気にしないの!それに、これから仲間なんでしょ?」

ハンカチを出せば尚更泣いてしまわれましたが・・・ええー?

「あ、ありがとうございます!ジェラドの姐さんっ!」

・・・・・・姐さん?

「え。何その呼び方」
「ジェフの兄貴がボスならジェラドの姉貴は姐さんっす!」
「俺達みたいな奴にも優しくしてくれるなんて・・・っ!
流石はジェラドの姉貴!マジで天使じゃねーっすか!!」
「よし、ボスがいればフィガロの宝だって目じゃねぇぞ!」

盛り上がってますが・・・姐さん、姉貴。
んん、ちょっと予想外の呼び名なのですけれども。まぁ気にしないでおきましょう。
ええ。無事に平和的にルートが確保出来たでしょうからね。

「船の手配は俺がする。
お前らは今からすぐにでも準備を整えておけ、分かったな」
「「「「アイサー!」」」」

皆さんは元気よくお返事をすると、準備だと大張りきりで酒場を出てしまいましたが・・・。
あ、ちょっとエドガーさん。踊り子のお姉さんを口説かないでくださいね?

「お兄ちゃんっ!」
「───おっと。悪いな、美人を見ると、つい。な」
「あら」
「はいはい。ほら、私達も行くよ。軟派お兄ちゃん」
「手厳しいな、ジェラドは」

はっはっはっ。と、楽しそうに笑うエドガーさんを引きずりつつ。
お金の力で明日出航予定のサウスフィガロへの便を一本貸しきりにすると、私達は一度宿へと戻りました。
明日には港を発ちますからレオさん達に報告も兼ねてですね。


「はー・・・喋り方が変わるとやはり神経を使いますね」

昔もそうでしたが、気を張るのは少し疲れます。
そのおかげで昔は放電しなくてすみましたが・・・。

「可愛い妹になっていたな、
「エドガーさんも素敵なお兄さんでしたよ」
「褒められるとは光栄だ」

優しく掬うように手を取られると、その甲に口付けが落ちて───っ!?

「ひぇっ?!」

慌てて手を引けば、エドガーさんは愉しそうに笑いました。
と、不意に気付いたと私へと不思議そうな視線を向けます。

「おや、放電しないんだな」
「そうですね。今は余剰な魔導の力がありませんから」

自分の身体に溜めておける分は勿論ありますが、残りは全部カーバンクルが引き受けてくださってますからね。
なので今の私はコントロール不足で放電したりはしないのです。
と、不意に部屋の扉が開きました。

「今戻った。そちらは無事に接触出来たようだな」
「おかえりなさい。レオさん、フェッカ」
「ああ。此方は何とかなったという感じだな。
奴らも同行するから悪いが明日も別行動で頼むよ。昼頃サウスフィガロに向けて出港する。
前方で奴らの指揮をとるからその隙に後方から潜入してもらいたい」
「承知した」
「その後もフィガロへの道を一定の距離を保ちながらつけてきてくれ」

言葉にレオさんは力強く頷きます。
・・・と、そうです。

「そちらはいかがでしたか?何かありました??」
「ああ、ツェンの方で“裁きの光”が落ちたという話はあったが、その程度だな。
それも何者かの手助けがあって被害は建物だけで済んだらしい」
「そうだったんですね。他の皆さんが関わっているなら気になりますが・・・」
「此処に情報が入ってきたという事はもうツェンにはいないだろうな。
戻るだけ時間の無駄になるだろう。何処かで合流出来る事を祈っていた方が早い」
「そうですね」

それより今は一刻も早くフィガロの皆さんを救い出さなければ!
絶対に助け出して見せますから・・・!



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